名古屋港水族館
5. 日本でも数か所しかないシャチに会える水族館
私の知る限りここ名古屋港水族館の他には千葉県の鴨川シーワールドくらいです。
以前には和歌山県の太地町立くじら博物館を含めて3か所だったようですが、ここから名古屋港水族館へ移されて現在は居ないように聞いています。
ご存知の方もみえると思いますがシャチは世界的にも貴重な存在です。
「食物連鎖の頂点に立つ海の王者」と呼ばれるものの、つぶらな瞳の可愛らしさも持ち合わせています。ぜひ一度ご覧になって欲しいと思います。
アメリカでの絶滅危惧種として保護対象に指定されたとか、水族館での展示や飼育ということについてもいろんな意見があったりと考えさせられます。私にもそれなりの意見と言うか感じるものがあります。
名古屋港水族館では太地から来たクーの死亡、当時唯一のオスだったビンゴが死亡という悲しい出来事もありました。
一方、リンはここ名古屋港水族館で繁殖に成功した例です。
もともとは自然界で生息していた生き物ですからその生態が解明できていない部分もあるのだと思います。「飼育をする」というのはなかなか難しいことだと言いたいわけです。
水族館、動物園には「展示をする」ということで見に来てくれる人を楽しませる施設であると同時に、「飼育を通じて研究と繁殖につなげる」という側面も担ってくれているのではないかと私は考えています。
飼育員さんスタッフさんの努力と研究によって貴重な生き物との出会いの場を提供してくれている、そう考えれば応援しないわけにはいきません。
6. 世界最大級のショープール
写真はナイトパフォーマンスでの光景です。中央に据えられた巨大なモニタースクリーン。メインプールと呼ばれる野外水槽はなんと世界最大級の大きさで観覧席は3,000人の収容人数を誇ります。
迫力のあるイルカショーは何度見ても楽しめます。これも日々のトレーニングを通じて飼育員さんの努力によるものと思いますが新技が織り込まれていたり、ショーの構成が変わっていたりします。
「この前来た時に見たからもういいよ。」とは言わせない、そんなところが名古屋水族館イルカショーの魅力でしょう。
7. テーマに応じた幅広い地域の生き物展示
北館ではシャチ、イルカ類などがメインです。一方、南館では俗にいうお魚たちが多数展示されています。
・黒潮大水槽などの「日本の海」
・照明を落とした「深海ギャラリー」
・(2016年にリニューアルされた)サンゴ礁大水槽などの「赤道の海」
・ウミガメ回遊水槽
・ペンギン水槽などの「南極の海」
・定期スコールの起こる「オーストラリアの水辺」
などなど
水槽やテーマによっては様々な種類の生き物が展示されていて私もいまだに把握しきれていないのが正直なところ。
どこか一つ、二つのお気に入りコーナーが見つかれば良いんじゃないでしょうか。
そして、南館入口(北館からの連絡通路)付近では特別展示が開催されています。過去には恐竜展なども開催されていました。
このように定期的に企画展が行われていて「一度行ったことがあるからもういいよ。」とはなりません。何度行っても楽しめると思います。
8. ウミガメの産卵、孵化、放流など研究的取組
南館の2Fからウミガメ回遊水槽の水中が観察できます。3Fへ登れば水面からの観察と、ウミガメが自由に上陸できる人工砂浜が設置されています。
この人工砂浜で産卵、そして孵化と繁殖にも成功していて毎年可愛らしい赤ちゃんウミガメが泳ぐ水槽が設置されています。
名古屋港水族館では、アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイなどの種類が飼育されています。なかなか見分けるのも難しいのですが、そんな方は毎日開催されているフィーディングタイム(約15分)に合わせて行かれることをお勧めします。餌やりと同時に飼育員さんが詳しく解説をしてくれます。
ウミガメも全ての種類が絶滅危惧種と言われています。そんななか隣接する研究施設と連携して繁殖、放流、他の水族館への提供までされているそうです。
名古屋港カメ類繁殖研究施設(公式HP)