イルカはなんで背泳ぎ?
水族館での「なぜ?」
私も名古屋港水族館へたまには人を連れて行くことがあります。
学者や研究者でもなければ系統だてて勉強してきたわけでもないので答えれることと答えられないことがあるわけです。
でもまあ相手も素人ですから、そこらの掲示物を「(先に)一度は見たことがある。」程度で答えれる疑問がほとんどです。
なのでそんな誤魔化しでも「へぇ~、さすがッ。」などと言われて鼻高々ということの方が多いんですけどね。
そんな疑問や質問が多いというのがこのシーン。
「なんで背泳ぎみたいに逆さまで泳いでいるの?。」、この質問が不動のナンバー1。
私も最初の頃にはすごく違和感があって不思議に思っていました。映画などの映像で見たイルカたちでこんな泳ぎ方ばかりしているシーンを見た記憶もありません。
当時もいろいろ調べたりしたのですがなかなか答にたどり着けなかったのです。それがある日ふと閃いたのがカイが産まれたばかりの水槽でした。
産まれたばかりの赤ちゃんイルカはずっとお母さんイルカ(たしかゼロ)に寄り添うように泳いでいました。でも赤ちゃんは普通の泳ぎ方、お母さんは背泳ぎ風の逆向きでずっと泳いでいて息継ぎのため浮上時のみ反転していたのです。
お母さんが赤ちゃんをいたわるように守っていることは容易に想像できます。狭いプールの中ですから壁にでもぶつかったら大変と必ず赤ちゃんと壁の間に入るような位置で泳いでいます。
「ん~んっ!、これまわりをちゃんと見て転回してるんだ。」と気が付きました。まあ壁にぶつかればお母さんだって痛いわけですから。
水面近くから潜り始めるときには下の水中に何も障害物が無いことを確認して、プールの底から浮上するときには上方に何も問題が無いことを再度確認していて、自分の進行方向を見て泳いでいると考えました。
そこでイルカの目の位置をよく確認してみると下側の方が良く見えているようです。私たち人間もずっと上方向を見ていると首が疲れませんか?。流星観察などでは寝転がりますもんね。逆に少し足元側を見ているときの方がずっと楽です。
この仮説を基にメインプールの室内観察エリアへ行きパフォーマンスショーを見ていました。フリスビーを追いかけるときや、ジャンプの助走で深くもぐり位置を確認して飛び上がる時にも背面泳ぎです。
イルカは進行方向が良く見えるように楽な姿勢をとって泳いでいる。大きな海と違ってプールにはその広さに限りがあるからです。
こう答えるようにしていますが、これが本当かどうかの文献には出会えていません。
誰かイルカに聞いてみてください。
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